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ビジネス関連書籍の紹介日記です

働き方完全無双 ひろゆき

この本は匿名掲示板「2ちゃんねる」の元管理人ひろゆき氏による、現代の働き方について、またこれからどう働いていくべきかについて語った本です。
2ちゃんねると言えば日本最大級の匿名掲示板で、公序良俗に反した反社会的な話題で自由に匿名で語ることができる場として一世風靡しました。

一方で警察や裁判にもたびたび厄介になり、もっぱら世間を騒がせた掲示板でもありますが、管理人のひろゆき氏自身の考えは私たちが感じていたよりもゆるやかで、いかに彼自身が柔軟性がある人物なのかを感じさせられる書籍となっています。

インターネットが完全に普及し終え副業が解禁され、個人でもビジネスについて考える機会が増えてきた昨今です。
私たちはこれから競争の激しい中でどのようにしてビジネスの世界で成功し、
どういった考えがビジネスを広げていくのか、より考える機会が増えています。
またそんな中でプライベートの充実を維持しながら、
私たちが仕事をどのように意識してこれから生きていくべきかを、
ひろゆき氏がゆるいトークの文体を中心に展開しています。

人物像はいい加減そうに見えるひろゆき氏ですが、言ってることはマトを得ているところが多いのが彼です。彼ぐらい自分の好き嫌いがはっきりし、それを社会にぶつけていけるようでなければ、結局は今のようなギスギスしたブラック企業が、漫然とはびこる社会にならざるを得ないのでしょう。
私たちが自分でどんな働き方を選ぶかで今の社会は成り立っています。
ブラック企業が平然とのさばる現代は、日本人が厳しい労働条件に耐えてしまっているのも原因の一つです。
そのことにひろゆき氏は言及し、ではどうしたらいいかということにもこの本では述べています。

ひろゆき氏は自分を自分で優秀などとは一言も言いません。けれどそんな中で彼がどうやって生き残り、大きなビジネスを築き上げたのかを語っています。
読んでみればとても単純なことでもあるのですが、考え方によっては私たち自身が考え方、モノの見方を変えさえすれば、チャンスはまだまだいくらでも転がっていることを示唆しています。それも特に優秀な人間だけが勝ち残るというのではなく、普通の人が成功していくには、どうすればいいかということを一般目線で彼は語っています。

私たちはビジネスを成功する上で、努力し続けること上を目指し知識を増やすことを意識ます。けれどひろゆき氏の場合は、やたらに努力を推奨するのではなく、「自分のやれそうなこと、続けていけそうなこと」を基準に働くことを考えています。
この書籍は私たちの、とりわけサラリーマンの凝り固まった思考を一旦ほぐし、今一度自分の求める「働きやすく、続けていける働き方」を別の視点から考え直すきっかけになってくれる書籍です。ライトに読める一冊なので、1日もかからず気軽に読み終えることができます。


現代社会の働き方を再度考えるきっかけになる

この本ではひろゆき氏が働き方を中心に、テーマごとに「どういった考え方をするといいか」を解説しています。

第1章から「能力なんてものは存在しない」とタイトルですっぱり斬っているとおり、
彼は能力を上げる努力よりもどうやってラクに生き残るかについて述べています。
それは彼自身が頑張ることや競争が苦手であることが理由です。

けれど現代社会は一部の人間の一人勝ち社会なのが現状です。
「ネット社会で情報流通コスト」が下がり、「コンテナの発明で輸送コスト」が下がりゲーム理論で正直に商売した方がトクになった」からだそうです。
つまり様々なコストが下がった以上、素直に商売しつつ処理能力が高い人ほど儲ける社会になった。とひろゆき氏は語っています。
そんな競争社会でコストの高い日本は、コスト競争では絶対に勝てないと。

では私たち一般人がその競争に乗って明らかに勝てないとしたら、一体どうやって戦っていけばいいのでしょうか。それについてひろゆき氏は「抜け道」を見つける生き方をこの本で勧めています。「個人でワンチャンを狙いながら幸せを目指す」という生き方です。トップを目指すのではなく、自分が生きやすい働き方を見つけろということです。

彼自身は2ちゃんねるで過去にビジネスとして成功していますが、彼に言わせればそれは「たまたま」だそうです。それは一体どういうことかと言うと、同じような匿名掲示板というビジネスは2ちゃんねる以外にもたくさん存在したけれど、たまたま掲示板というものがヒットし、それを最後まで残って「たまたま」やっていたのが2ちゃんねるだったに過ぎないのだと語っています。

ネットに限らずいつ何が注目されてヒットするか分からない現代ですが、そのヒットする場面にたまたま居合わせることが、成功には割合重要だということです。
しかし「たまたま」という偶然をいつまでも待っているだけでは、いつまでも成功しない可能性もあります。その点についてひろゆき氏は「新しいこと」には、とにかく首をつっこんでおくといいと勧めています。

このようにして各章ごとに、イヤなことでどうしてもやらなければならない時は、自分を奮い立たせるのに低いハードルを設ける。そしてそれからやり始められるようにするとか、自分自身がレアな人物になり、人付き合いしやすい存在になることで、
人から声が掛けられやすく仕事も振られやすいといったことを順番に話しています。

一つ一つの項目は何気ない日常で使える出来事の積み重ねで、それほど際立っていないものの無理なくできることの積み重ねです。しかし結局はそういったものごとを増やすことで、少しづつ生きやすい環境を作っていくのだとこの本は教えてくれます。

日本人は変な遠慮や気遣い、しきい意識が高い場面が多く、「常識的に」やらないことしないことのルールがたくさんあります。それがよく出る点がある一方で、とくに現代では悪い結果を招く場面が増えているのではないでしょうか。
ひろゆき氏は世間的には非常識かもしれませんが、彼の考え方は現代の息苦しい日本をもっと柔軟に気楽に過ごせるようにする発想の転換の一つになり得るように思います。

彼のいう「オススメ」や「トク」という言葉は日常で私たちがライトに魅力を感じる言葉です。結局はそれが誰もが一番身近で実践しやすく、簡単に得やすい利益のようにも思われます。そういったものに囲まれ、日常的に満たされていけば日本人にとっても過ごしやすく、魅力的な社会が出来上がっていくのではないかと考えさせられます。

後半でひろゆき氏はベーシックインカムの導入についても具体的に勧めています。
彼は最終的に日本でベーシックインカムを実行可能ではないかと予算の計算も行なっていますし、私たちが考えがちな「努力しない人は報われるべきではない」という意思の間違いを指摘します。

私たちは頑張ったのに評価されないことについて、腹立たしく感じがちですが、現代ではお金ばかりがその人の評価価値ではなく、社会性や人気も評価される時代です。
つまるところベーシックインカムを導入することで、働かない人は自分たちを引っ張ってくれる働く人を尊敬し、働く人も自分自身の尊厳を高めることができる社会が成り立つのではないかと語っています。

これはひろゆき氏の一意見に過ぎませんが、私たちがいかに一方通行のモノの見方に固執していたかと考えさせられるエピソードのひとつではないでしょうか。"


気楽に幸せに生きる方法を知りたいと思う人におすすめ

当然ですが、私たちは働くことが好きな人ばかりではありません。
ではそういう人たちを抱えて、働いて儲けたい人たちとどうやって共生していくかも考えなければなりません。日本人は頑張っている人ほど評価され、努力しないものは見捨てる社会傾向にあります。

でもひろゆき氏はでも別にそんなにことを気にする必要はなく、「働きたい人が働き評価され、働きたくない人は働かず、でも働きたい人を応援する。」
そんな社会が実は日本のビジネスを伸ばしていくのではないか。とこの本に書いています。
現在は「いかにビジネスで成功するか」について書かれた書籍が増えていますが、
一方で現代では、私たちは同時に自分たちの幸せについて考えていく段階にいると思います。
ひろゆき氏はばっさりした物言いをしている一方で、根底ではどうやったら幸せになれるかを意識していると思います。ラクをする、トクをする。軽い物言いで言葉足らずなところはありますが、幸せについて気軽に考えるという点で、私たちは彼に見習うべきところが沢山あるように感じます。

ベーシックインカムについてまだまだ世論は割れている状態ですが、
同じ日本人としてみんなが幸せになる方法が、ひいては個人個人がギスギスしない社会であり過ごしやすい社会を作り上げることにつながり、最後に自分が居心地のいい場所をつくることに繋がるのではないでしょうか。
それについて何が正しいと断言できる段階ではありませんが、一つ考えの片隅にこういう考え方もあると意識するのは大切だと思います。

なんだかんだ言いつつ、ひろゆき氏は私たちにとってとっつきやすい人物です。
変に目立とうとせず、彼なりの自然体でいることで有名になりつつも無理のない生活をしているように見えます。私たち自身にも彼のように成功するチャンスはいくらでもありますし、尚且つ成功しても幸せを両立していける生き方があることを、この本から感じ取れたように思います。
これからの人生でチャンスの手に入れ方、またそれと同時に気楽に幸せに生きる方法を知りたいと思う人におすすめの一冊です。

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働き方 完全無双

働き方 完全無双