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できる人の勉強法 安河内哲也

この本は、タイトルのとおり勉強法について書かれた本です。いまやテレビに引っ張りだこの、林修先生と同じ東進ハイスクール講師の安河内哲也先生による著書です。安河内先生も非常に有名な先生ですので、ご存知の方も多いかもしれません。多分野にわたりご活躍されていますが、一番の専門分野は英語教育と言えます。

この本では、そもそもなぜ勉強をするのか、勉強とは何なのかという導入に始まり、勉強の継続方法、具体的な暗記のテクニック、有効な勉強ツール等のハウツー情報が盛り込まれ、最後に勉強をするとどれだけ自分の人生が豊かになるのか、ということが書かれています。

もう少し詳しくご紹介しますと、まず冒頭では、勉強の意義について、著者の考えが記されています。私たちはどうしても、「ガリ勉」という揶揄的な言葉に象徴されるように、勉強とはカッコ悪いもの、ださいものというイメージが強いと思います。それは学生時代でも、社会人になってからでも同じではないでしょうか。それに対して著者は、勉強はとてもかっこいいもの、自分の人生を豊かにするために有効なものと説明されています。そして、決して天才でなくても、凡人でも、きちんとした勉強法をとって学べば、きっと成果は出るということを説得的に述べられています。著者自身がなぜ勉強に打ち込むようになったのか、という幼少期から現在までのエピソードも織り交ぜられており、興味深く気軽に読み進めることができます。

次に本論では、それではどうやって、自分の生活の中に勉強を織り交ぜていくのがよいか、その具体的な考え方が記されています。とくに社会人の場合、勉強だけしていればいいわけでもなく、仕事や家庭もある中、勉強と生活をどう両立をしていけばよいか、そんな悩みを解決する上で役立つヒントも書かれています。そして、具体的な勉強の継続テクニック、記憶力アップテクニック、効率的な休息の取り方、忙しい毎日の中で勉強時間を作るための効果的ツール等、著者自身の経験に基づく手法が紹介されています。スランプのときの対処法などの紹介もなされています。このように、「勉強を始める前の気構え」「効果的な勉強法」「時間の作り方」「勉強がうまくいかないときの考え方」まで、本当に、よりどりみどりの内容です。

最後に、勉強はそれ自体、自分の心を豊かにするという点も重要ですが、すべての勉強はスキルアップ、具体的には年収アップにつながること、勉強で得たスキルの効果的な活用の仕方に関すること、といったアドバイスも記載されています。
抽象的な精神論のみでなく、かといって理屈っぽい小手先のテクニックばかりでもなく、非常に読みやすく、内容的にもバランスのある著書と思います。

勉強にに対する気構えやテクニックを認識できる

私はある国家資格の取得を目指し、フルタイムの仕事をしながら、家庭もありながらという状況の中で勉強をしていました(現在は無事、その試験に合格して転職を果たしました。)。そんな私が、この本を読んで役立った点は大きく分けて3点です。

1点目は、「勉強に対する気構え」という点です。安定したフルタイムの仕事がありながら、自ら国家資格を取得して転職をしようと決意したわけですが、フルタイムで働きながら勉強をしていると、同僚、友人等から、本当にいろいろなことを言われました。「なんで勉強なんてしているの?」「ビジネスマンは酒や遊びを覚えなきゃ」「今の仕事をがんばるのが大切なんじゃないの?」そんな言葉で、周囲は勉強をさせない方向、遊ぶ方向に持っていきたがり、とにかく勉強に対してネガティブな印象を持っていました。おそらく私の周囲だけでなく、多くの人々はそういう考えかと思います。それに対して著者は、世の中の「勉強はかっこ悪いこと、よくない事」という風潮に流されず、我が道をいくべきと主張されており、孤独に勉強をしていた私にとって、とても励みになりました。

2点目は、「具体的な勉強テクニック」です。著者は、本書の中で、勉強継続法、暗記法、効果的な休息法等、本当に様々な勉強テクニックを披露されています。私は、勉強のやり方については人それぞれと思っており、向き不向きが大きいと思っておりますので、すべて著者の意見が正しいとも思いませんでした。そうした中でも、著者の紹介しているテクニックと、私が編み出したテクニックには共通するものもあり、それが自分の勉強法への自信につながりました。もちろん、「これは自分にも向いてそう」と思ったものについては取り入れて、実践してみました。

3点目は、「勉強は自分にとって必ずプラスになる」という気持ちを持てるようになったという点です。経済情勢が不安定である現代において、どんな国家資格であろうとも、資格をとったらそれで一生安泰、ということは無いと思います。私自身もそう思います。しかし多くの方々は、それに乗じて、「こらからは弁護士になったって仕事はないらしいよ」「最近は公認会計士になっても就職できないらしいよ」「英語ができたって役に立たないよ」等と、とにかく勉強は無意味であることを強調しがちです。それに対しても著者は異議を唱え、すべての勉強は収入アップにつながること、勉強にお金をかければ必ず利子がついて返ってくること、を説得的に主張されており、とても勇気づけられました。

このように、本書は私にとって、第一には精神面の支えとして、非常に役立ちました。エッセイのような平易な文章で書かれていますので、勉強の合間の10分休憩の際や、不安な気持ちになったときの処方箋として、何度も何度も読み返していました。第二には、著者の経験に基づく具体的・科学的な勉強テクニックについても、自分に共通するもの、参考になるものがあり、効果的な勉強法の確立のために役立てることができました。

これから勉強をしたいと思っている社会人の方におすすめ

この本は、大学受験予備校の講師の方が書いた、勉強法がテーマの本ということで、学生向きとも思われるかもしれません。しかし、むしろ、周囲にがんばって勉強をしようとしている人がいない、あるいはそういう人が少ないであろう環境にいる社会人の方におすすめです。著者も、おもに社会人が読むことを想定して著作されたのではないかと思います。
読者の方がしている、あるいはやろうとしている勉強の内容は何でもよいのだと思います。教養として歴史や政治経済について勉強をしている方でもよいでしょうし、仕事のスキルアップとして語学や検定試験の勉強をしている方にも有用と思います。もちろん、難関国家資格を働きながら目指しているというチャレンジャーにも、とても役立つ本と思いますので、ぜひおすすめしたいです。

働きながら勉強をしていると、周囲から、本当に有名無形の、勉強をやめさせる方向の圧力を受けると思います。働きながら資格取得なんてどうせ無理だよ、もっと遊ぼうよ、そんな挑戦をして失敗したらどうするの…等々、例を挙げればきりがありません。
もし勉強をしたいと思っているのならば、本気で目指すものがあるならば、ぜひ本書を読んでみることをおすすめします。内容はとても充実していますが、読みやすく、一日10分程度でも、数日で読み終えることができます。

今の日本社会において、社会人になってもわざわざ勉強をしようなどという人は、思っているよりも、かなりの少数派と思います。しかし、周囲の「常識(雑音)」に流され、自分の目指したいことをあきらめてしまっては、本当にもったいないです。日常では、なかなか同じ目標を共にする人と出会うことはできないかもしれませんが、だからこそ、自分を勇気づけてくれる著書に出会うことが大切と思います。

 

関連外部リンク:

【東大式】4倍効率がよくなる勉強法:マインドマップ的読書感想文

 

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