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ビジネス関連書籍の紹介日記です

頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法 田村耕太郎

元参議院議員で、国立シンガポール大学、リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授である田村耕太郎氏の著書です。

大まかに言うと、たった一度の人生の限られた時間を怒りや嫉妬、悩みといったマイナスの方向に浪費するより、そのエネルギーをプラスの方向に持っていき有効活用しようという内容です。

 「アホ」とは、目障りで邪魔な存在であるが、わざわざ戦う必要はなく、その「アホ」と戦ってしまっていた著者のかつての経験談が冒頭にあります。そして、その無駄な戦いをしてしまう可能性のある人間の特徴が例をあげて書かれています。

次に孫子の兵法の例などから、戦わずに勝つ方法や自分の感情のコントロールの仕方、怒りの治め方、カッときたときの対処法などが紹介されています。しかし、最後には傷が浅いうちに思い切り戦うことが、将来への学びになると言っています。

著者の留学経験から、エリートで頭が良くても挫折する理由や、対人関係に不可欠な要素が書かれています。自分と向き合うことと同時に逆サイトでは相手の気持ちを見抜くことが必要で、そのためのコツや技術、考え方などを説明しています。山一証券入社時代、慶應義塾大学大学院のMBAからの入社後、悪戦苦闘の末1位になった経験談やその他影響を受けた人達の例から積極的に学ぶべき人物像が書かれています。

権力と評価の関係について、自らの国会議員時代の経験や権力闘争などについて言及しています。また、権力を握る人の条件や権力闘争に巻き込まれた時の対処の仕方、無駄だと思うことを有意義にする方法や読者に対してのアドバイスやヒントなどが項目ごとに示されています。

 

人生について、死の間際に後悔しないために他人の視線を気にしてばかりいないで、自分が主役の人生を送りましょう。自分自身がコントロールできない他人の感情を思い通りにしようとするのではなく、確実にコントロールできる自分に、残された時間とエネルギーを費やすべきです。また、本当に心が折れた時は、休むこと。自信の取り戻し方や他人を恨まない心の持ち方などが提案されています。

最後に「アホ」と戦うのではなく自分自身と戦うことを進言しています。そのための方法や成功者の例、ストレスで病気にならないようにという提案です。人生を謳歌するためには、一喜一憂するのではなく、世の中を斜めに見てシニカルな発想で淡々と戦略的に生きていきましょうという著者の提言が何度も繰り返し書かれているのが特徴です。

他人よりも自分自身と戦うことを再認識できる

私自身が、会社の人間関係や今後の人生などでかなり悩んでいた時に偶然出会った本です。タイトルにある「アホ」と「戦う」という文字が自分自身の現在の酷い状況にぴったりな表現で小気味よささえ感じて購入しました。

毎日、その「アホ」のことで悩み(私の場合正確にはアホ達と複数です)愚痴ばかり言っていた自分には、前半部分だけでかなり救われスッキリしました。アホの定義が「アホはあなたに強い関心がある」という、思ってもみないものであり、また、「わざわざ戦ったり、悩んだりする価値のない人間」となっていて、実際の人物の顔が浮かび、リアリティーが出てきました。アホと戦う可能性のある人として挙げられた5つの特徴、正義感が強い・自信にあふれる・責任感が強い・プライドが高い・おせっかいの全てに自分があてはまっていることに驚きというより、笑ってしまいました。

ここまでぴったり当てはまると、自分を見つめなおすしかありません。

著者との能力や規模は桁外れに違っていますが、自分なりの環境に置き換えて考えることはできます。まず、戦いを挑んできた人間をおおらかな気持ちで「たいした奴だ」と受け入れてくれる人間はいないということが再確認できました。ドラマの中の幻想なのですね。現実を直視し、善悪で区別するのではなく、真理を追究するということを学びました。まだまだ、自分自信の甘さを思い知らされました。

もっと早くこんな状況になる前に読んでおけば良かったと思いました。そうすれば、足

を引っ張りに来る相手に体当たりで返すこともなく、上手にかわして対処できたかもしれないと思いました。日々のほんの些細な事を突っ込んで解決しようとしていた自分を反省しました。

また、あなたの「目的」はどこにある?と問われた時、目が覚めたように感じました。ここに書いてあるノウハウやアドバイスを素直に受け入れ実践していこうと思える一言でした。大きな目的のためには小さなことにこだわっていてもしょうがないと思え、許すというより自分が一段上に上がれたような気持ちになれました。

その時は、会社を辞めて、まさに心が「ポッキリ」折れた状態でしたが、そういう時は「休め!」と教えられました。私の場合、この本を読んでから更に3週間ほど休み、心の疲れがとれ、自信を取り戻すことができたように感じます。今思えば、あれ以上続けていたら病気になっていたか、精神的におかしくなっていたかもしれません。

人間関係に悩んでいる人におすすめの書籍

私自身がかつてそうだったように、現在人間関係で悩んでいる人や自信をなくした人はもちろん、切実な目的意識をもって読むとかなり参考になります。まず、著者のようなすごいエリートでキャリアの持ち主が、正直な実体験を綴っています。それだけでも、インパクトがありますが、読者の挫折感を挫折だと感じさせないような言い回しになっていて、自信が湧いてきます。

出来れば、人間関係に悩む前に読んで、人生における無駄な時間を回避できると良いと思いますが、現在、イライラして眠れないとか、特定の自分人物のことを考えると胃がキリキリと痛む、どうしても許せない相手がいるとか、愚痴を言い始めたら止まらないなどという人にはすぐにでも読んでほしいと思います。

落ち込んでいて、何も手につかないという重症の人は、まず前半部分でけでも読むと、ある程度スッキリして現在の怒りが少しおさまってくるので、人間関係に病んだ人の漢方薬という感じでしょうか。その後、最後まで読むとじわじわと効いてきます。

著者の証券マン時代の失敗や政治家時代の経験をふまえたノウハウが書かれているので、現在進行形のビジネスマンには是非読んでもらいたいです。また、自分の置かれた環境に置き換えて考えることができるので、学生や若い女性でもためになると思います。

また、経営戦略として考えることもできるので、経営者やこれから起業しようとする人にも少なからずためになる本ではないでしょうか。

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頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法

頭に来てもアホとは戦うな! 人間関係を思い通りにし、最高のパフォーマンスを実現する方法