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スイス人銀行家の教え―お金と幸せの知恵を学ぶ12のレッスン 本田健

お金についての問題は避けて通る事はできないし、お金のもつ意味は人の生き方さえ変えてしまう事があるでしょう。見た目はただの紙幣と金属にそこまでの思い入れやパワーがある。そんなお金の本質について書かれた本です。

この本は前作、「ユダヤ人大富豪の教え」の後、主人公である本田健が自堕落な生活を送っていることろからスタートします。前作が大富豪になるためのセールスの基礎やビジネスの基礎、お金の基礎を学んだというのとは別に本作では、お金の本質に絞った話をしています。

ケンは、前作のユダヤ人大富豪であるハーマンの紹介で友人であるホフマンに会いにスイスにやってきます。ホフマンはスイス人の銀行家でケンのお金の本質を学ぶためのメンターになります。

 ホフマンからまずは、いかに普段の生活がお金を基準に考えられているかを教えられます。この時、ケンはアパートの選び方や生活の節約などいかにお得な生活を送っているかをホフマンに自慢しますがホフマンはそんな自慢げに話すケンに対して自分がお金に支配されているかを聞かされます。お金について考えることはとても大切ですが、それは単純に多く稼いだりなるべく出るお金を抑えたりと、いわゆるお金の知性面でしかお金を見ていない人が多いということです。それは、お金持ちになっても幸せになれない可能性があるという事、あるいは金持ちになったばっかりに不幸になってしまう人間がいるということを指し示しています。

お金さえあればあらゆる問題が片付くと思っていたケンはお金持ちになることでかえって不幸になることが理解できませんでした。それをホフマンはお金の感性面を引き合いに出して説明します。お金の感性というのはお金に対してどんな感情を持っているかということです。もっと言うとお金を稼ぐとき、使うときやお金をためた時、お金が減ってしまう時にどんな感情を持つか、それがその人がお金に対して持っている感情ということです。そして、幸せなお金持ちになるにはある種の美学が必要だと諭します。

それはただ、たくさん稼げばよいというわけではなく、いかに美しく稼ぐかが重要との事でした。そして、美しく稼ぐというのはどれだけ周りの人間を豊かにしながら稼ぐかということでした。そうすれば今までかかわった人間がすべて喜んでくれて味方になってくれれば幸せな金持ちになれるということでした。投資のハウツー本はお金をいくら稼いだとかいかに短期で多くを稼げたとかの話に終始する本が多い中お金の本質、それもお金の感性面に目を向けた珍しい本だと思い印象に残りました。


お金の稼ぎ方よりお金の使い方が人間の価値を決める

多くを稼ぐときに周りの人間をいかに豊かにするかというのが幸せな金持ちになるためのカギだということが書かれていました。多く稼いだり、楽して儲かると言ったことが書かれた本はたくさんあります。本当かもしれませんし嘘かもしれません。でも、まわりの人間をだましたり虐げたりしながら稼いだお金というのは身に着かないと思います。

それは、そのようにして身につけたお金というのは一種の負のエネルギーが宿っているからです。恨みや妬み、憎しみ、そんなエネルギーを宿したお金がさまざまな負のエネルギーを引き寄せてしまうからです。よって、お金持ちになったがために破産してしまったり、陥れられたりして破滅をするケースがあります。

私自身、お金を稼ぐときにはその稼ぎ方が美しいか、僕がこの仕事を一生懸命することで不幸になるひとがいないかを考えるようにしています。もちろん競争になるときは残念ながら相手を負かさなければいけない時もあるでしょう。しかし、そんなときでも相手を蔑む様なことをせずお互い正々堂々勝負してお互いを高めるようにしています。それは決して勝つ負けるの話、儲ける損するの話ではありません。

なぜなら汚いやり方をすると自分自身の人生にゆがみをもたらして自分自身が破滅するのを私は何より恐れるからです。そしてもう一つとても印象的だったのは富の社会的責任という個所でした。わたしは、大きく儲けている人、起業して成功を収めている人を羨ましく思っていました。

しかし、この本を読んで起業して成功を収めるというのは、当時の私の価値観で単純にお金をたくさん持っているという意味だったのです。でも、私はそんな多くのお金を持っていることよりそのお金をどう使うかでその人間の価値が決まると思いました。

もちろん人は生活をしていかなければいけないのでその全てを使えとはいいませんし、その人が稼いだものなのでそんなに口出しもできないでしょう。それでも、稼いだ一部でも社会の為に使う姿勢がなければ宝の持ち腐れと言われても仕方ないでしょうし、何よりせっかくためたお金を失ってしますかもしれないということです。わたしたちの過ごす社会はお金が回ることで健全な経済社会が構築されます。このお金をため込むという事はどこかにゆがみが発生する可能性があります。

このゆがみは徐々に形を変え、人々からお金を奪う存在になる可能性があるということおです。本来、お金が行きわたればこんなことは起きなかったかもしれません。でもこの社会で生きている人たちがそれぞれ自分だけお金儲けをすることに必死で社会にお金がいきわたらなくなれば犯罪の温床となり、結局お金を儲ける事に勤しんでいた人達にも被害が及び、お金を儲けるどころか犯罪に巻き込まれ経済活動を営むことさえ困難になり社会基盤を揺るがしかねない事態になるかもしれないということです。

お金はそれだけこの社会にとって大切なものであると同時に富には社会的責任がつきまとうということがとてもためになりました。


お金儲けをしたい人に一度読んでもらたい本

お金について学びたいと思っている人やお金持ちになりたいと様々な財テクのハウツー本に手を出している人やお金持ちになればすべての問題は解消すると思っている人に読んでほしいです。お金は使い方次第で人を幸せにすることもまた不幸にすることもできます。また、お金を稼ぐ際にもそれに関わる人間を幸せにしたり喜びを与えていかなければ決して幸せな金持ちになれないということです。

高収入を稼ぐ方法を紹介している本はたくさんあるが美しく稼ぐことを紹介している本はあまりないように思います。何でも稼げばよい。しかし、それによって不幸になる人がいたり悲しむ人がいればその行為は正しい行為とは言えないように思います。お金持っているから偉い。お金持っているから何でもできる。確かにそうかもしれません。

でも、その行為は美しくない。そんな行為をする人間が果して幸せな生活を送れるとは私は思えなかったのです。幸せになるのかは自分と周囲の人間、環境によって変わるものだと思います。周りを喜ばせながら富を得た人にはその人の味方がたくさんいます。でも、そうでなかった人には味方がいません。

むしろ、敵ばかりではないでしょうか。幸せは人それぞれなので一概には言えませんが幸せは人と人との結びつきがもたらすような精神的な幸せがより本質的な幸せではないかと思うのです。そのためにはお金を稼ぐ時、使う時も美学を重んじるという考え方にとても共感しましたし、ぜひ幸せな金持ちになってほしいからこそ単純な金持ちを目指すのではなくそのお金持ちを稼ぐ方法にも美しさにこだわってほしいと思い、上記の人たちに読んでほしいと考えています。

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スイス人銀行家の教え―お金と幸せの知恵を学ぶ12のレッスン

スイス人銀行家の教え―お金と幸せの知恵を学ぶ12のレッスン