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半径5メートルの野望 完全版 はあちゅう

この本では、著者であり人気ブロガーとしても活躍しているはあちゅうさんが、自身を含め、多くの若い世代が、自分の身の回りの「半径5メートル」圏内の日常にしか興味がないこと、そうだとしても、自らその小さな世界を充実させていくことが大事であると指摘しています。

そして、自らその小さな世界を充実させていく具体的な方法として、「ネットなどで自分の関心ごとを発信していくこと」を挙げています。自分と他人であったり、他人同士のそれぞれの日常が交わり合えば、結果的にみんなの視野が広がり、世界はより良い方向に変わっていく。隣の人の半径5メートルと自分の半径5メートルを融合させていくことで、自分の世界をどんどん広げていくことができる。

著者はこのように述べており、「半径5メートル論」ははじめ何の気なしに口から出たフレーズではあるけれど、繰り返し説明をしているうちに、自身の進んできた道こそが、日常の半径5メートルの中で芽生える、小さな野望をちょっとずつ叶えていく道だったことに気づいたそうです。
ゆとり世代、さとり世代と呼ばれ、一見満足しているように見える現代の若者の中にだって、自分の人生を変えたいと思っている人は意外と多いのではないか。著者はこのように考えていて、あふれかえる「自分よりすごい人」の情報に怖気づくあまり、満足しているフリをして、一歩を踏み出すことから逃げている人は少なくないように思っています。
著者自身もかつてそんな一人だったと告白しています。でも今は、日々の行動を少しだけ野心的にして、身の丈以上を目指すことを恐れなくなったそうです。満足したフリは、本当の充実からはほど遠い。自分の人生をコントロールしているほかならぬ自分自身が変わらなければ、「流されるまま」の人生から抜け出せないと実感しているからだそうです。
世の中に誇れるような大きな実績がなくても、自分自身が、自分の人生に誇りを持っていたら、それは勝者の人生だと著者は考えており、ただ、その誇りは努力と葛藤からしか生まれないとも思っています。
著者にとって、この本を書くことは、等身大の自分ととことん向き合う時間だったそうです。書いてあることはすべて、同世代への呼びかけであると同時に、自分に言い聞かせていることでもあると。まだまだ自分自身が成功者と呼べる立場になく、「これまで叶えた夢」よりも「これから叶えたい夢」のほうが多いからこそ、同じように頑張る人、頑張りたい人、同じ目線での提案ができるのではないかと思い、この本の執筆を決めたそうです。 

日常生活の改善のきっかけになる

著者の、自分の身の回りの「半径5メートル」圏内の日常を充実させていくことが大事であるという指摘は、これまでにありそうでなかった着想だった気がし、新鮮な驚きを感じました。それでいて、ゆとり世代、さとり世代と呼ばれている現代の若い世代の心情を的確に捉えていて、彼らにとっても、「半径5メートル論」はとてもしっくりと来る出発点ではないかなと思いました。
私もこの本を読んでいて、身近なことから少しずつ充実させていくという点がしっくりと来て、日常の改善のきっかけを与えてもらったような気持ちになり、それがとても役立ったと感じました。

著者のはあちゅうさん自身も、「書く」という作業を本当にひたすらにがんばって続けてこられたのだなと感じさせる文章を書かれていて、一文一文がとても濃密だった印象がとても強いです。生半可な気持ちで読むと、その力強い圧力に圧倒されてしまう感覚に陥るのではないかと感じるほどでした。
この本の内容は、日常に起こるひとつひとつの出来事に対して、起こる事象をどう捉えるべきなのか、自分の生活をより良くしていくためにどのような心構えが必要なのか、細部に渡って解説しているため、参考になることが本当にたくさんありました。
そのすべてに共通しているのが、「どんなことも自分の内に責任を求める」という姿勢です。何か良くないことが起こった時に、それを他人や環境のせいにしてしまっては、その先、自分は何も成長できません。でも、自分のこういうところが良くなかったのかなや、次回はこういうところに気をつけてみようという形で、自分の内に責任を求める姿勢で日々の事象に向き合うと、今の自分は過去の自分よりも成長することができます。
このように意識を変えてみるだけで、自分の身の回りの「半径5メートル」圏内の日常を充実させていくことは、充分可能になっていくと思いました。

また、努力することについても、「夢に近づいていく努力は楽しいはずだから、正しい努力は楽しい努力になる」、「締め切りがある夢は叶うし、ないものは叶わない」、「チャンスがくることを願っているだけの人の夢はいつまでたっても叶わない」だったり、「夢は深刻になればなるほど叶わなくて、うまく行く時は、体の硬さが抜けて、ひょいとうまくいく」など、先行者だから分かることも本を通して教えてもらえて、なるほどそういうことかと深く頷いてしまいました。
おおざっぱなことではなく、日常の本当に些細なことに気を配った内容が多く、学びの多い一冊でした。 


若い世代のほかにビジネスで起業したいという人にもおすすめ

はあちゅうさんが人気ブロガーということもあり、SNSなどのネットを駆使している若い世代には、まさにドンピシャな本だと思います。彼女が激務で有名な大手企業・電通出身ということや、現在は独立して活動されていることもあり、ビジネスで起業したいと考えている人にとっても大きな学びとなる本です。

まさに、フリーランスで生きていくにはどんな風に行動すべきなのかが、この本にほぼほぼ書かれているといっても過言ではないのではないでしょうか。私自身も参考になる箇所が随所にあり、新しい働き方が模索される真っ最中である現代にとっては、ひとつのスタイルとして、とても意義のある本だと思います。
著者自身としても、ゆとり世代、さとり世代と呼ばれ、一見満足しているように見える現代の若者の中にだって、自分の人生を変えたいと思っている人がいるはず、そういった人たちに向けて書いているということを述べています。

満足したフリは、本当の充実からはほど遠い。自分の人生をコントロールしているほかならぬ自分自身が変わらなければ、「流されるまま」の人生から抜け出せない。
そのためにどうするか、著者自身が等身大の自分と向き合って向き合って出した答えがこの本の中にあります。
最後に著者は、この本を読み終えたら、元を取るために、何か一つ、小さなことでいいので、行動を起こしてみてください。ここに書いてあることを、一つでも役立ててもらえればと、思います。この先の人生が、あなたにとって、最高のものになることを心から祈っています、と読者にメッセージを寄せています。

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半径5メートルの野望 完全版 (講談社文庫)

半径5メートルの野望 完全版 (講談社文庫)