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ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則 ジョン・ケープルズ

今回ご紹介するのは、「ザ・コピーライティング 心の琴線にふれる言葉の法則」(ダイヤモンド社:ジョン・ケープルズ著 神田昌典 監訳)です。

本書は、58年もの間コピーライターとしての仕事に専念し続けたジョン・ケープルズの集大成とも言える、広告・コピーについての解説本です。

アメリカでもはや伝説的コピーライターとして名を残しているケープルズがこだわった、「科学的広告」。

それは広告の「費用対効果が最大限発揮される」ためのあらゆる要素をテストし、結果を積み重ねることで、「科学的に効果の証明される広告」とはどのようなものかを徹底的に検証し、実証してゆくというスタイルのものでした。

広告のステップを
1.ターゲットの注意をひく
2.ターゲットの関心を保つ
3.ターゲットに行動を起こさせる

と3つの段階に分けて捉えた上で、テスト→テストを踏まえた企画→それをテストとして新しい企画…と何度も繰り返し、トライアル&エラーの中で「現代にも通じる効果的な広告法」を作り上げていったのです。

 全ての広告を「テストのためのもの」であると捉えたケープルズの熱心な姿勢には素晴らしいものがあると思います。

そんな結果、本書では「ほとんどの広告にとって最重要なのは見出し」であると結論付けでおり、「売り込み効果のあるコピーはどのようなものか」といった訴求力についても言及しています。

「効果的な見出し」がどのようなものかを失敗事例を交えつつ紹介し、用意された成功例の見出しの型は30を超えています。
またコピーについても訴求力をアップさせるコピーの例とともに効果的な例文を掲載、慎重に使うべきコピーについても触れる等、氏の数々の経験を活かした頼りになるコピーライティング本に仕上がっています。


私がこれまで考えていた「広告・コピー」に対するイメージは、微妙なニュアンスや作成者のセンスが大きくものをいうざっくりとしたもの、といった感じでした。

そんな概念を大きく覆す、「テストや研究を繰り返した結果出来た科学的なもの」としての広告やコピーは新鮮であり、はじめて読んだときは衝撃を受けました。

しかし本書に書かれてあることは、周りを見渡して目をこらしてみると世の広告の多くに大きく反映されており、ケープルズの科学的広告が「間違いなく効果的である」ということは証明されていると身をもって実感しています。

本書が、最も読まれている優秀な広告本の一つであることについては疑いの余地がありません。


読み手にアクション起こさせるにはどうしたらいいのかを学べる

本書の最大のポイントはやはり「成功例だけを載せていない」ところにあると思います。
単なる事例だけでなく「何故成功しているのか」「科学的な広告と、非科学的な広告との違いは何か」を徹底的に分析し、そこから得られた結果のみをコツ・ヒント・秘訣として掲載しているため安心感があり何より説得力が違います。

また成功例をいくつかの型にパターン分けして紹介することで、読み手が参考にしやすく実用性に長けた仕上がりとなっていると言えるでしょう。

実際、私がかつて(短期間でしたが)ブログ記事代行の仕事を請け負っていた際に、
ターゲットを見据えながら「見出しをどうするか」「リード文でどうアピールするか」に頭を悩ませたときでも、
この本を参考にパターンごとにふさわしい例をあてはめてアレンジしてやることで楽に仕上げることが出来ました。

それくらい便利でためになる本である、ということですね。

また広告と深く関係のある部分ではありませんが、私にとって重要な「本書から学べたこと」が一つあります。
それはやみくもに「情報」を伝えるだけでは文章は読んでもらえないのだ、ということです。

私は文章を書くことが好きなのですが、かつての私は多くの情報量を正確に伝えるということを第一に考えて作業をしておりました。

しかし、それよりも大事なことは別にあったのです。
ズバリ、「しっかりと読み手側の立場に立って、『注意をひくには』『最後まで関心をひっぱるには』を意識しながら書く」ということ。

見てもらうだけでは、最後まで読んでもらうだけでは広告に価値はありません。
商品やサービスを購入する、という行動を起こさせてこそ価値ある広告となるのです。

文章を書くという行為でも、読み手にアクションを起こさせる、つまりレスポンスがあってこそ値打ちのあるものとなる。それが理解できたのでした。

ここが分かったということも、自分にとって大きな成果だったと言えるでしょう。


また「広告」は今の情報化社会において、何も紙媒体によるものだけではない…ということはもはや周知の事実です。
ネット時代だからこそ、広告の持つ意義は大きく、それでいて多様かつ幅広いものとなっています。

むしろ、実際の紙や看板によるものよりも、スマホやパソコン越しに見る広告の方が多い、と言っても過言ではないかもしれません。

こんな時、広告戦略にとっての武器である「科学的広告」についての知識や情報は持っているにこしたことはありません。

本書で学べること、書いてあることが私たちの生活に密着し、直結するものであるということ。ここも間違いないと言えるでしょう。


広告業界の方は必読すべき書籍

本書を最も有効的に活用できるのはもちろん、広告業界に携わる方です。
問い合わせを増やし、最大限のアピールを行い、レイアウトやビジュアルを注目されるものにするために。広告をうつ方々にとって、大きな助けとなることでしょう。
広告をテストする方法や広告スペースの使い方、と細部にまでとことんこだわった有益な情報が詰め込まれています。


そして私はこの本は「広告業界以外にいらっしゃる方」にもおすすめ出来るものだと考えています。
すべての会社において、「商品・サービスを売り込む」ことは必要かつ最重要の業務でもありますよね。
そこで利益を上げるために売り込むのに必要なのは広告・コピーの力が何より大きいのです。
またビジネスでは文章を書いたり、メールマガジンを発行したりと、「他人の心を動かす言葉の力」が有効に機能するシーンは様々あり、これも数えれば枚挙に暇がありません。
以上が、私があらゆる方々に対し本書をすすめる最大の理由ですね。


最後に…本書のテクニックや技術は目をこらすと世の中で散見されるものだと申し上げましたが、まだまだ日本はケープルズのいたアメリカと比べ、
「広告・コピーの持つ力」が軽視されているように思います。

科学的広告の浸透度よりも、非科学的な有効でない広告の存在感の方が目立ってしまっているからです。

だからこそ今、我々は本書から科学的広告の重要性を学び、その活かし方について考えてみるべきなのではないでしょうか。

liskul.com

ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則

ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則

  • 作者: ジョン・ケープルズ,神田昌典,齋藤慎子,依田卓巳
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2008/09/20
  • メディア: 単行本
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