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中小企業のための経費削減―1カ月で成果が出る実行プログラム付き 山田浩司

この本は中小企業に向けた適切な経費削減のやり方が書かれており6章に分かれています。
それぞれ詳しく見ていくと、序章では経費削減は会社の利益のために行われるべきものである。企業の最終目標は売上ではなく純利益であり、いくら売り上げを立てても経費で利益を圧迫したら意味がなく、売上を上げるのと経費を削減するのとでどちらのほうにもメリット、デメリットがあり、全く経費削減を意識していないのでは会社がいずれ倒産してしまうと示唆しています。

 一章は経費削減のメリット、デメリット、行うことでどのように会社がなっていくのか軽く紹介されています。経費削減において現状を深く知るために社長自ら、領収書の一つ一つをチェックして、自ら率先して経費削減を進めた上で従業員に説明を行い、知恵を絞り経費削減を行うといった心の在り方を説いています。

二章では経費削減の前に行うべき分析について詳しく書かれています。領収書、請求書の山から無駄を探していくためにどこまで追求していくか、また、今までやってこなかった整理整頓のやり方が書かれており、業務全体にも無駄がないかフローを作ることによって見極めるといった大まかな経費削減の進め方が記載されています。
三章では会社の上層部、つまり経費削減を率先して行っている社長の経費削減のやり方について書かれており、また、役員の整理、株主の整理といった手の付けにくい上の整理のやり方が書かれています。

四章は支出項目ごとに削減していくべきだと説かれており、それぞれ広告宣伝費、仕入れ外注費、人件費、その他の経費についてどのようにやっていくか適切な経費削減のしくみについて書かれています。更に優先順位など実行するときの考え方が書かれています。
五章に実際に経費削減の行い方を一カ月実行プログラムと称して、具体的にやり方を示しています。一週目に会社の現状を正しく把握し、二週目で業務の流れや、従業員についての把握、三週目で取引先関係の見直し、四週目で、契約業者との取引停止、人件費削減など、経費削減の最終段階について具体的な進め方が書かれています。

この本全体を通すと、経費削減の基礎から、土台、そして具体的な実行の仕方が書かれています。主に、経費削減をせまられてどうしようもない方々に向けられた本です。
中身自体は、図や数字、表など全体的に読みやすく、わかりやすいです。また、具体例など身近に感じやすい例がたくさんあり、実行するときのヒントとなりました。

 経費削減について考え方や仕組みを学べる


私自身、自営業をしているのですが、地方で長く続いている従業員50人未満の会社です。昔から続いてきただけに見直すところがたくさんあったのですが、どこから手を付けていいかわからずこの本を参考にしました。

まず、私自身が一番強く感じていた人件費削減について書かれており、この本のおかげで後押しをしてくれたといった状況です。同じような経営者の友人や銀行のかたなどからたくさん言われてきたのですが、どうも実際にやめてもらうとなると心苦しさもあり、いろんな感情があったのですが、会社をつぶすわけにはいかない、つぶすことになったら更に大きな被害が広がるといった心のバランスのおかげで実行することができました。
また、支出項目ごとに見直しをはかると、全体で見るよりも細かな数字まで把握できるので、いらないものをみつけやすかったり、削減できそうな種をいくつも見つけることができました。そこで資料を作成して、並べるとわかりやすく無駄なものを見つけることができました。

また、取引関係も付き合いだからといった情に流されるようなことはやめて、数字ごとにランキングをつけた資料をつくり、比較することで目に見えて、不要なものが浮かんできました。更に、自分自身何のために払っているのかわからず放置していた、小さいお金も整理したのですが、塵も積もれば山となるといった具合に大きな経費削減へとつながりました。こういった小さなお金がどれほど会社にとって無駄かを説いているのですが、やはり、普段扱う数字が大きい分気にも留めていなかったので、大変参考になりました。もちろん実際に削減できたという結果があるからですが数字一つ一つに対する根底の意識そのものを変えるきっかけとなりました。

実際にこの本から考え方や、仕組み、メリットを学び、いざ実行するときに最終章に記載されていた一カ月実行プログラムを行ったのですが、やり方通りに進めていけばいい分迷いがなく、スムーズに行うことができました。更に、従業員にも上手く経費削減の仕組みや原理原則が伝わって、私自身一人で空回りすることなく、会社全体で共有することができたのも大きかったです。実際にこの本のおかげで、10%の経費削減ができました。また、お金が浮いただけでなく、いろんなものが整理されたので、会社自体もスリムになり、無駄な業務処理などなくなっていき、本業に集中することができ、売上をたてることに専念できるようになりました。

 

会社の経営に不安を感じている経営者や財務担当者におすすめ

この本は、私のように、会社の経営に不安を感じている経営者や役員、中小企業の経理、財務担当の方にすすめたいと思います。売り上げに追われる毎日で出口がなく、悩んでばかりだと思うのですが、この本を読むことによってなんらかのヒントを得られると思います。経費削減に取り組んでいない経営者はもちろんのこと、取り組んでいても思ったように結果が出なかったり、もう経費削減についてできることはやりつくしたと思っている方にもおススメです。やはり、自分の会社のことだとどうしても視野が狭くなってしまったり、固定観念にしばられ今かかっている経費は全部必要な経費だと、削れないと思ってしまう方がほとんどだと思います。

しかし、この本には経費削減の基本的なことから具体的なことまで、考え方の基礎など書かれているので、自分自身の心持ちも変わってくると思います。少しでも会社の経費について疑問や不安を感じている方は読んでおいて損はないです。また、この本の著者の体験が地獄から這い上がってきて成功したというもので、そういった背景があるせいか強く共感を覚えました。もちろん今は好調な会社の経営者にもいつどういった事態に陥るかわからないのが会社というもので、いまの時代がそうだと思います。そういった経営者の方にも更なる発展や、考え方の基本として、頭の片隅にでもいれておき、いざそういった事態に直面した時に活用できるよう読んでおくことをお勧めします。

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中小企業のための経費削減―1カ月で成果が出る実行プログラム付き

中小企業のための経費削減―1カ月で成果が出る実行プログラム付き