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問題解決力を劇的に上げる判断力の基本 鳥原隆志

この本の著者は鳥原隆志さんという方で、この方はインバスケットコンサルタントとして株式会社インバスケット研究所の代表取締役を務められています。後で書きますがこの本の大きな軸となっている「インバスケット」を研究し日本で普及させた第一人者とされています。

現在は国内だけでなく海外でもインバスケットを普及させる活動をされておりテレビや雑誌などのメディアでも活躍されている方だそうです。インバスケットの研修や講演なども行われており、著書も累計で50万部を超えているそうです。

 この本に書かれていることは大きくわけて3つです。


正しい判断力とはなにか


まず筆者は最初の段階で「判断に正解はない」と話されています。たとえば大きなプロジェクトを任されそうになっている自分がいるとしましょう。それを引き受けた・引き受けなかったとしてどちらを判断したとしても片方の結果しか得ることはできません。したがってどちらが正解だったのかは比較し難くわからないのです。ですがどのような流れでその判断を下したのかという経緯はたどることができます。それらの経緯をたどるべき順に行えていたのかを評価するのが「インバスケット」なのです。インバスケットについては後でもう少し詳しく説明させて頂きます。インバスケットではこれら判断に至る経緯をプロセスと呼んでいます。この本では判断力をインバスケットのプロセスに当てはめどこかが抜けている、もしくはプロセスに余計な部分が多いなどを評価して自身の判断力を客観的に分析・考察できるようになっています。

判断力を鍛えるにはどうしたらいいか


先にも書かせて頂きましたがこの「インバスケット」を用いることで判断に至った経緯をプロセスとして客観的に評価することで抜けているところや直すべきポイントが分かり改善することができれば判断の精度が上がるとこの本では書かれています。我々は日々の生活や仕事の中で判断を迫られているためある意味ではすでに判断力を発揮しているとのことなのですがそれが及第点のものからもっと合格点になるレベルまで高めることがこの本の目的でもあります。そのためにはまず自身の判断力に何が足りないのかを知ることが判断力の精度を上げるには必要かと思われます。自分の判断力を分析し何を改善すべきかを知ること、そして判断に繋がる様々な構成要素を理解しそれらを改善することが判断力を鍛える効率的な方法だとされています。

インバスケットとはなにか


ここまで「インバスケット」について何度か書いてきましたが少し詳しく説明していきます。インバスケットとは1950年代にアメリカ空軍の教育機関で開発されたと言われている教育ツールだそうです。当時優秀な人材を教育機関で育て上げ実戦に投入していましたが、訓練で優秀な成績を収めた訓練生が実戦では失敗をしてしまう事態が続出し、なぜそのような事態になってしまうのか分析したところ覚えることと、実際に活用することは別であるということがみえてきたそうです。そこで学んだ知識やスキルが実際に使えるのか否かを試すためのツールとして生まれたのがこのインバスケットだったとのことなのです。
引用元:株式会社インバスケット研究所公式ホームページ 

インバスケット教材開発・研修・セミナーの 株式会社インバスケット研究所

 

自分の行動に迷いがなくなり自分の行動に責任が持てる

仕事や私生活での自分の行動に迷いがなくなってきた


この本を手にとった時の私は年齢的にも私生活や仕事で大小の判断を求められる立場にありました。しかし自分の社会的な立場に自分自身の能力や考えが追いついていないような気がして自信もなく、会社では優柔不断な上司、家庭では何でも妻に判断を委ねる夫でした。よく言えば部下や後輩の意見を取り入れ、家では文句を言わない夫であったのかもしれませんがそれでも心のどこかでは「仕事では的確な判断が出来るようになりたい」、「なんでもかんでも妻に決めてもらっていて本当にこのままでいいのだろうか?」と考えることも少なくありませんでした。そんな時にこの本に出会いました。最初の感想は判断力って鍛えられるのか?という疑問でしたがインバスケットなど自分の判断を客観的にみれることで何が足りないのかが分かりぼんやりとしていたことがはっきりとしてきた感覚でした。もちろん、すぐに的確な判断が身に付いたとはいいませんがそれでも無駄に今までのように優柔不断になることが減り、何より判断をするスピードも劇的に変わったと実感しています。

すると自分の中で優先すべきものが明確になり、いくつかの軸をイメージすることができるようになってきました。人間、軸ができるとブレにくくなるものでそこの当てはめて考えることで自然と今まで以上に物事をシンプルに考えることができるようになり自信もついてきたと思います。それでも時には正しい判断を行えていないと感じた時もありましたが、今までと違う点はそこでプロセスを確認し、自分がどの時点で間違えていたのか、足りなかった、やり過ぎていたということに気付け、次に繋げられるようになったと感じています。

自分で選ぶということの大切さを知った

おおげさかもしれませんが判断するということは自分で自分の人生を選ぶことといっても過言ではないと感じるようになりました。これまでの自分は「こっちを選んで失敗したらどうしよう」、「誰か他の人が決めてくれればいいのに」と自分自身で判断することを極端に怖がり避けてきたと思います。自信がなく自分が判断したことは悪い結果に繋がってしまう、もっと良い判断ができる人がいるはずだから自分が行うべきではないと決めつけてしまいひどく言えば他人に依存的な人生を歩んできたのではないかと今さらながら感じています。

しかし、それ自体が一番やってはいけない「判断」であると著者である鳥原さんもおっしゃっていました。何でも人に決めてもらうことは楽ですがそれは他人に自分の人生を委ねているということになってしまいます。先ほども述べた通り、この本を読み自分の中で確かな自信と考えを持つことができました。私はこの本から単純に判断力だけでなく「自分自身で選んだことに責任を持つこと」、「自分でしっかりと考え選んだ道ならばたとえ悪い結果となっても後悔はしない」ということを学びました。そして自分の人生は自分で考え生きていく大切さにも改めて気付かせて頂けた本だと思っています。"

 

仕事の上で常に判断を求められる人や自分に自信がない人におすすめ

私たちは生きていく上で日々判断を迫られています。それは仕事であったりプライベートであったり大小さまざまだと思います。時には判断することがストレスになることも多いのではないでしょうか。昔の私のように誰かに判断を委ねてしまいたくなる人、立場上判断せざるを得ない人さまざまだと思います。自分の判断力が正しいと思っている方もたくさんいらっしゃると思います。私自身以前よりも判断力の精度が上がったと感じますし、迷う時間も各段に短くなったと思います。もちろん、これが正解といった完璧なものはないと思いますがそこに近づくにはどうすればよいのかを学べた本だと思います。もし今の自分に自信がなく人に決めてもらう方が楽だと感じている方がいたら、まず読んでもらいたい本だと私は思います。よく判断ミスをしてしまうとい方にはインバスケットを通じて、ぜひ一度自分自身の判断力を評価して分析し、改善に役立ててほしいと思います。

そのために必要な基本的な知識を私のような初めての素人にもわかりやすく説明してくれている本ですので。私はこの本に出会ったことで判断することや選択肢を作っていける楽しみも知ることが出来ました。考えるのが面倒くさい、人に決めてもらった方が楽だしリスクも背負わなくて済むと考えてしまう方の気持ちもわかりますが、自分の人生は自分で選んでいく方がおもしろいと私は考えられるようになりました。この判断が正しいのか今はわかりませんが自分で考え選んだ「判断」なのでどんな結果になってもきっと後悔はしないと思います。皆さんにもぜひ一度読んで頂きたい本だとおすすめします。

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問題解決力を劇的に上げる 判断力の基本

問題解決力を劇的に上げる 判断力の基本