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人を操る禁断の文章術(メンタリズム)DaiGo

禁断、という言葉に相応しい、今までにない視点の文章テクニックを知りたいと思いませんか。この本はメールや企画書、更にはLINEなど、会社で必要な文章から実生活に至るまで役に立つ文章の作り方を学ぶことが出来ます。「文章術」と聞くと、小説のように読み手に分かりやすいとか、カッコいい言い回しが出来るようになるとか、そうした内容を想像しがちです。

しかしこの本では文章が持つ映像や画像にはない力を利用し、相手の想像力を逆手に取ることで自分の思い通りに動かす、ということを目的にしています。文章が持つ力の一つは、一度書いてしまえば半永久的に効力を発揮し続ける、ということです。

誰にでも、例えば教科書や、或いはテレビのCMなどで目にして、忘れられない文章があると思います。キャッチコピーや、キャッチフレーズと呼ばれるものも、その一つでしょう。
何か行動をしようとしたときに、背中を押してくれるのも言葉が持つ力の一つです。でもその言葉は、背中を押してほしいと思った時に、映像のように目の前に現れるでしょうか。どちらかというと、頭の中に言葉が思い起こされることで、行動した後の結果へと意識が向くのではないでしょうか。

更に分かりやすい例が、本の一番最初に記されています。
「あなたの思う、世界最高の美女とは?」
もし映像や画像で世界最高の美女を作成したとしても、目で見た瞬間に人によっては「いいやこれじゃ、世界最高の美女とは言えない」と思ってしまうでしょう。それは人間それぞれの美醜の観点が違い、ビジュアルで見た瞬間に「世界最高の美女はもっと、違うんじゃないか」という想いが沸き上がってしまうからです。しかしその点、文章は人それぞれが持つ想像力を喚起させるので、誰もが納得する「世界最高の美女」を生み出すことができます。この本が伝えようとしているいくつかの具体的な方法の、最も基本的な部分を端的に表した例だと言えます

しかもこれを単に、言葉で発するだけだと効果は短いでしょう。なぜなら、言葉として聞いた人にしか伝わらないからです。
ですがこれが、何かのCMに使われたとしたら。「世界最高の美女」を想像する人を、爆発的に増やすことが出来ます。それだけではなく、言葉は口から出た後に修正することは出来ませんが、文章であれば読んだ人の反応を見た後に、もう一度修正することが出来ます。しかも、映像や画像に比べると、はるかに容易です。

読むことで、相手に言葉に反応してもらい、想像してもらう。

この3ステップを基本として、より詳しく日常生活や会社で役に立つような場面別、使う目的別に具体的なテクニックを教えてくれるのがこの本なのです。


メールやチャットですぐにでも使える文章術を学べる

本の中で今、最も役に立っているのはメールに使える文章術です。
電話ではなく、メールやチャット機能を使って仕事のやり取りをする機会もぐっと増えてきました。電話ではすぐに言葉を訂正したり、より新たなアイディアを提案できるなど、ライブで繋がるが故の利点があります。ですが文章を使うメールでは、電話や顔を合わせて会話するのとは、違った利点が沢山あるのです。

私はいわゆる「口べた」「暗い性格」と言われるタイプで、相手と会話をしたり電話でやり取りをすると、自分が言いたかったことが全く伝わってなかったり、長々と説明してお叱りを頂くこともしばしばありました。ですが反対に、何度も確認して修正が可能な文章であれば、すんなりと相手に言いたいことが伝わったり、余計な話も盛り込まないので褒められることも多いことにこの本を読んでから気が付きました。その上、最近ではメールでやり取りをしたり、SNS上で交流をする機会の方が圧倒的に多いとも分かりました。それならば、と、積極的に相手に自分の思っていることや考えを想像してもらえるようなメールを、この本を参考にしながら書くようにしました。

最近使っていて効果を実感できるのは、メールの1文目を定型文だけではなくて、なるべく「ポジティブな書き出し」にすることです。ものすごくまじめな内容だったり、家族同士のちょっとしたやり取りの場合はあまり使わないのですが、仕事相手とのやり取りではわりと有効です。

例えば時間帯によって「おはようございます」や「こんばんは」など挨拶を入れてみると、届いてすぐにメールを確認する人には効果的でした。
またどこか食事などに連れて行ってくれた方で、次の日に直接会わない人には「生まれて初めて食べた味でした!」という風に、なるべく自分の感動をポジティブに伝えるようにしました。言葉だと言い忘れた、とか、タイミングを逃して伝えられなかった、ということが起きますが、メールなら自分の感じていたことや思っていたことを、文章として相手に想像させる形で送ることができます。
それに、普段ほとんど顔を合わせる機会のない人には「追伸」のテクニックが有効でした。
月に1回使うか使わないか程度で食品配達を利用しているのですが、地域ごとのグループがありその会合もあります。仕事をしている人の多くは参加できないため、内容をリーダーの方がメールで送ってくれるので、返信するときは「会合の様子が分かってとても助かりました!」など、最後に付け加えるようにしています。


自分の意見が伝わらないまたは伝えるのがうまくない人におすすめ

この本を自分がおすすめしたいのは、以下の4点に当てはまる人です。

・ちょっと口べたで人と話すのは苦手。
・メールで人とやり取りすることがすごく多い。
・相手の記憶に残るようなメールを送りたい。
・文章を書いてはいるのに、思うように結果が出ない。

メールでやり取りする機会が多い人の中でも、中々自分の意見が伝わらない、出来ればこういう改善をしてほしいのに、ともどかしさを抱えている人は一度読んでみるとヒントがたくさん詰まっていると思います。いわゆる文章力を上げる、という意味や、分かりやすい文章を書く、といった内容ではないので、小説や論文にはあまり適していないと思います。
相手に想像させて行動させることを目的とした文章術なので、小説のように相手を楽しませる文章や、論文のように理解してもらえるように書くこととは、意味が離れているからです。ですが例えば、この小説を読んでみよう、と思わせることにはつながると思います。どんな小説か相手に想像させ、読むという行動に移させる、という結果を生み出せるからです。
口べたな人、というのは、私の実体験に基づくものです。実際、この本を読んでからメールで相手が自分の考えた通りに想像して行動してくれたことで、良い結果を引き寄せられたことが何度かありました。いまだに会話そのものは下手くそですが、文章という自分の武器を伸ばすことができたので、自信につながりました。また粗削りでも、修正を何度でもかけられる、というのが文章の良い点です。
書いてはいるものの、思うように結果が出せないという方、真新しい視点を得るきっかけとしておすすめです。

karapaia.livedoor.biz

人を操る禁断の文章術

人を操る禁断の文章術