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USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門 森岡 毅 

森岡毅さんが書いているこの本は低迷するUSJにおいて「マーケター」という考え方に重点置き、経営をV字回復に導いたノウハウが詰まっている本となっています。
本書の目的としては大きく2つに分かれて明記されています。
・個人も会社もビジネスで成功する為の鍵である「マーケティング思考」を伝える事。
・作者が体得してきた「キャリアアップの秘訣」を伝える事。
この2点を目的として作者の経験談を中心に書かれています。具体的な内容が書かれている為、その中でもいくつか重要なところを挙げると下記となります。

・USJ成功の秘訣はマーケティングにある
この項目ではUSJ経営の本質に触れると共に、V字回復の要因となった考え方について明記がされています。集客が落ち込んでいく中で、どこでどう戦うかを正しく見極めていく様子が詳細に語られています。

・日本のほとんどの企業はマーケティングが出来ていない
技術志向が加速する日本においてはそもそもマーケティングが出来ていないという核心に触れています。販促戦略についても細かく語られており、それまでUSJ社員になかった考え方が落とし込まれていく様子が見えてくる項目です。

・マーケティングの本質とはなにか
「商品を売れるようにする事」というマーケティングの役割について書かれている項目です。商品を売るのは営業。売れるようにするのはマーケターという考え方です。

・戦略を学ぶ
「目的を達成する為に資源を配分する選択をすること」という戦略の概念にもとづいて説明がされています。論理的思考→戦略的思考→マーケティング思考という内容になっています。

・マーケティングフレームワークを学ぶ
目的、目標、戦略、戦術というフレームワークについて説明がされている項目です。
この項目ではマーケティングで使用される様々なフレームワークの紹介がされています。

・マーケターに向いている人、向いていない人
この項目では性格的な特徴を踏まえてマーケターに向いている人、向いていないひとの特長が書かれています。リーダーシップが強い人、自頭が良い人、能動的に動ける人、精神的にタフな人など、様々な性格診断からも紐づけがされています。

・キャリアはどうやって作るのか
「会社ではなく職能を選ぶ」という作者の考えにおいて詳細が書かれています。現代社会では個人が自らの居場所を求めるあまり、自身の職能について考える時間が作り出せていません。自分の適性を見極め、その分野のスペシャリストを目指すことこそがキャリアの形成に繋がると本書では結論づけています。

マーケティングの本質を学べる

マーケティングという言葉はビジネスでは良く耳にしている言葉でしたが、本書を通じてその本質と考え方を学ぶ事が出来ました。特に売上を上げるのは営業マン。売上を上げやすくするのがマーケターという考え方は自分の中でも端的で理解しやすく、現在の職場においても自分のタスク消化に役立っています。例えば報告書を1つ作成する作業があったとして、まず作業に取りかかる前に「どのように作業をしたら早くできるか」という時間を作る事で効率良く仕事が出来るように変化しました。

本書の後半では戦略的思考で使われるフレームワークの紹介もされており、自分の中でも使用していた物や初めて知ったフレームワークもあったのでその点については考え方の引き出しを増やすことが出来たと感じています。

本書の終わりの部分ではキャリアの築き上げ方について作者の考え方が説明されており、この項目を読んだ時には私自身かなりの衝撃を受けました。「会社では無く、職能を選ぶ」という考え方はこれまでの私の頭には無かったからです。もしかしたら意識しないまでもそういった道を進んでいたのかもしれませんが、改めて振り返ってみると職能ではなく、会社を選んできた様な気がしています。確かに自分のキャリア、スキルを見極め、熟知した上で企業へ売り込んでいく事が出来れば、どんな企業や業態であっても必要とされる可能性があります。もっと早くこの本に出合えていれば自分のキャリアプランも変わっていたかもしれません。本のタイトルはUSJに関する内容となっていますが、業界問わずマーケターとして必要なノウハウが詰まっているので、今後の自身の業務においても仕事の考え方のバイブルとして参考にしていきたいと思っています。

自分は現在コンサルタントの仕事をしていますが、新規事業の立ち上げ時などのビジネスプランニング時に本書におけるマーケターとしての考え方がとても役に立っています。クライアントとの意見交換を行いながら、どこをどのように攻めていくかを考えていくプランニングはコンサルタントとしても力の見せ所でもある為、考え方の引き出しが増えた事は自身の仕事においても大きなプラスとなっています。また、進捗会議時の場においても発言の領域が広がり、マーケティングに関する知識が増えた事で影響力も高くなりました。当然、クライアントからの相談も増えており、マーケティングという分野の需要の高さを改めて感じています。

 

飲食店に従事する店長さんにはおすすめの書籍

読んで頂きたい方として身近なところから挙げると、まずは飲食店などの店舗型で努める店長さんでしょうか。この本の事例としてはUSJの業務改善と立て直しがフォーカスされていますが、店舗型の集客施策や売上向上に関しても十分共通する内容となっています。

特に集客が低迷して売上が上がらない、広告の攻め方がわからないなどの店長さんがいるとしたらすぐにでも目を通してほしい本になっていると思います。どんな業界、業種でもそうですが、低迷するのには必ず理由があり原因があります。失敗するほとんどの経営者の方はその事に対して受け入れられずに時間だけが経過しようやく受け入れた時にはすでに手遅れという事がほとんどです。そんな観点にも気づかせてくれる内容になっています。

私自身も数多くのビジネス本に目を通しながら今日に至っています。100人の作家さんがいれば100通りの考え方がある為、その都度参考としていますが、その中でも本書に書かれている内容は即実践に取り込める内容が多いと感じる事が出来ました。

本書を読んだ方は近年における「マーケター」という職のニーズの高さを痛感することになるでしょう。それと同時にマーケティングという分野に改めて関心を持つ事は間違いありません。今の時代は新しいビジネスモデルを生み出す事も至難の業です。そんな時代でもマーケターと呼ばれる人たちはその考え方、攻め方一つで大きな成果を生み出しています。自分のアイデアで大きな成果を生み出したいと考えている方にはお勧めの本です。

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USJを劇的に変えた、たった1つの考え方  成功を引き寄せるマーケティング入門

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門