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お父さんが教える 13歳からの金融入門 デヴィッド・ビアンキ (著) 関 美和 (著 翻訳)

「お父さんが教える 13歳からの金融入門」は日本に生まれた方が金融について学ぶ時に、ぜひ最初に読んでいただきたい著書です。タイトルの通り、金融について13歳の子供でも分かるように、易しく書かれています。実際にこの本はもともと、著者であるデヴィッド・ビアンキが自分の子供にお金について教えるために書き始めたもので、それが書籍化され日本でも翻訳された作品です。

 著者であるデヴィッド・ビアンキは、2013年に「ベスト・ロイヤーズ」誌にてマイアミ地区の「ロイヤー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれたほどの弁護士です。経済学者でもなければ金融業界で勤めていたわけでもありません。弁護士としてお金の回り方を客観視する職種だからこそ、お金についてこれだけグローバルに解説ができているのではないかと思います。

具体的には「お金って一体何なのか?」という根本的なところから、今更聞け無い「債権」「株」「金利」の仕組みや付き合い方まで、わかりやすく書かれています。例えば「株」については、よく耳にする「ダウ、ナスダック」とは何なのか?という初級の知識から、「ショート」「コール」「プット」といった専門用語までをわかり易く解説し、株の色々な持ち方・買い方についても教えてくれます。金融についてある程度の知識がある方でも、納得しながら読めて新しい発見があるのではないかと思います。

「お父さんが教える 13歳からの金融入門」は下記の16の章で構成されています。

大人でも説明を求められると回答に詰まるものも多いのではないでしょうか?

「お父さんが教える 13歳からの金融入門」の章立て

1.カネ、カネ、カネ

2.おカネのいろいろな支払い方

3.株式市場はかっこいい

4.株を売買してみよう

5.オプション(知っていると友達に自慢できるよ!)

6.ファンド(めちゃくちゃ大きなおカネの停留所)

7.債権と譲渡性預金(退屈だと思ったら大間違い!)

8.企業分析(マジで、これをやるとすごく賢くなれる)

9.おカネを借りる(絶対に、借りすぎないこと!)

10.金利(寝てる間に儲けよう)

11.純資産(君の持ち物の価値は?)

12.税金(安ければ安いほどいいね)

13.経済(ビジネスの中のビジネス)

14.ベンチャーキャピタルとプライベートエクイティ(大きく賭けて、大きく儲ける)

15.おカネに賢く(クラスでいちばんになろう!)

16.これでおしまい ーじゃなくて、これが始まり

上記の内容がそれぞれ中学生でも分かるような具体例を交えて説明されています。

子供でも親しみやすいような柔らかいタッチの挿絵やフォントを使用している事も、とっつきにくい「金融」をより読みやすくしてくれています。

著者の背景により、アメリカを中心とした金融について書かれていますが、まったく損ではありません。むしろ現代で「金融」を考えるのであれば、日本の金融についてだけ知る方が損です。

そういった意味でも、日本の学校では教えてくれない「お金」についての基本的な知識が詰まった良書です。

 お金の仕組みや金融についてやさしく学べる

会社員として働く私に取っても、この書籍は非常に役立ちました。

株式会社の従業員であるにもかかわらず「株式」をあまりにも理解していないことに気がつきました。株式会社である以上、今働いている会社は株を占める誰かの持ち物です。その「会社の一部」が刻々と価値を変えて、誰かに買われたり売られたりという考え方を持てるようになりました。特に、これから株投資をはじめようと思う方にとっては有益な本だと思います。

株式の章では、企業分析の仕方についても説明されています。

就職活動以来、企業分析なんて全くやろうと思いもしませんでしたが、企業分析をするということは有益な株式を買うための手段に留まりません。有益な株の企業を知るということは、これから成長する企業を知るということです。これから成長する領域、企業、ビジネス、トレンドを予測しようとすることです。これは、IT業界に勤める私にとっても、仕事をする上で非常に役立ちました。自分の働く会社のこれからを考える事にも繋がります。

また、当たり前のようにもらっている給与というお金の稼ぎ方以外にも、様々なお金の手に入れ方があることを知りました。自分の働きに対する対価として考えることで、仕事についても考え方が変わるきっかけになりました。勝手に引き落とされている税金についても、少し気にするようになっただけで節税の余地を見つけることがえきました。

そして、資産という考え方が身についたことも大きく生活の役に立っています。経営者でもない限り、自分の持つ資産価値が今どのくらいなのかなど考えないのではないでしょうか。貯金額は気にしても、2年前に300万円で買った車の資産価値が、一体今いくらなのかはあまり考えないのではないでしょうか。自分の持つおカネ=貯金額+お財布のお金という単純な考え方がそうではないのだと知ることができました。

お金について・金融について知るということは、自分の生活や生き方を見直す手段を手に入れることです。大げさかもしれませんが、それだけ「お金」と「生活」は密着した関係にあるります。それなのに今まで「なんとなく難しそうだし、よく分からないだろうし…。」という理由で敬遠していた事を後悔しています。

この書籍が良いと思う点の一つとして、語りかけるように、質問を投げかけるように文章を書いている部分です。解説と言いつつもボリュームも少なく、分かりやすいのは所々で自分で考える瞬間があるからです。通勤電車の中の10分程度で5ページくらい簡単に読み進められる文章量なのも、金融の入門者にとって良いです。

13歳の子供の他にも貯金が貯まらない人や資産運用について検討している人におすすめ

この本は、本当に13歳の子供にも読んでほしい本です。特に日本の義務教育では、お金について学ぶ場が全くと言って良いほどありません。将来お金を稼ぎたいのであれば算数ではなく、お金を学ぶことが必要です。その子供を持つ親も一緒になって、世の中のお金の本当の姿を知ることができる本だと思います。

また、なかなか貯金が貯まらない人、資産運用について考え始めた方にも是非読んでほしい一冊です。この本は、お金が貯まる方法が見つかったり、資産運用の詳しい実践的知識が身につくものではありません。貯金していくお金って何なのか?どんな姿をしているのか?を知ることができ、資産運用するにあたって「株」「債権」「資産」を網羅的に知ることができる本です。「金融」という大それたものではなく、生活費について、貯金について、養育費について、お金の教育として、自分の生活とお金とうまく付き合っていくために知っておきたいことがたくさん載っています。

また、金融について学ぼうとして挫折した方にも読んでいただきたいです。この本の良いところは、本当に読みやすいところです。息子に話しかけるように、わかりやくす読めるので、普段本を読まない方にも手に取ってほしい書籍です。

そしてこれから独立、起業しようとする方。それがカフェであっても、IT起業であっても、土管工事業であっても、是非読んでほしいです。この本でお金の専門家になる必要はなく、新しいお金の捉え方やお金の稼ぎ方、持ち方、付き合い方を知っていただければ、きっとあなたのお仕事に役に立つとお思います。

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お父さんが教える 13歳からの金融入門

お父さんが教える 13歳からの金融入門