ビジネス書籍ユーザーレビュー

ビジネス関連書籍の紹介日記です

イノベーション・オブ・ライフ クレイトン・M・クリステンセン(他)

この本は「仕事とは何か?」を教えてくれる本です。今の時代にぴったりな本です。働き方を変える、残業を減らす、ということにフォーカスが当たっていますが、それには「仕事とは何か?」を定義し、仕事の形や枠組みを把握する必要があります。それには「仕事とは何か?」を考え、形にする必要があるのです。

著者のクレイトン・M・クリステンセン氏はハーバードビジネススクールの教授を務め、世界で最も鋭意協力のあるマネジメント50人である「Thinkers50」にも選ばれた、ビジネスや経営の世界では特に影響力の強い方です。この本はクリステンセン教授の、ハーバードビジネススクールの最終講義を取りまとめて加筆され、クリステンセン教授と関係の深いジェームズ・アルワーズ氏とカレン・ディロン氏によって編集されています。

 この本は大きく分けて、ビジネスや仕事で必要となるキャリアや戦略、問題解決とは何か、幸せとは何か、のテーマが設定されています。その中で、細部にわたって仕事やビジネスに必要な要素がふんだんに盛り込まれているのです。
その証拠に、大手百貨店を傘下に持つ持ち株会社社長、外資系大手コンサルティング会社日本法人代表、大学教授が大賛辞を本書に送っています。一見すると経営理論の羅列に見えるのですが、職業選択や生きる目標、教育、良好な家族関係など他分野へとつながっている要素がたくさんあるのです。

多くのビジネス書は商売や経営、営業、仕事の進め方などを紹介したり解説していることが多いのですが、本書はそれら一般的なビジネス書とは一線を画します。ビジネスの本質と生きることの本質に切り込み、賢明な意思決定基準を持つことができるようになるでしょう。

本書を読んで頂ければ、今後望むべく未来に向かって自分自身がこれから何を考え、何に取り組めばいいのか、をご自身で決定できるようになっているでしょう。激動の時代にあって、何があっても揺るがない自分自身を築ける良書です。"

仕事への取り組み方に新たな気づきを与えてくれる

一番学べたのは「仕事とは用事を片付けることである」ということです。仕事をするとは、そこに何かしら問題があったり面倒な用事が横たわっているものです。

だから仕事が存在していると言えます。しかし、普段仕事をしていると問題を解決しているとか用事を片付けているという視点には、なかなか立てないのが現実です。なので、多くのビジネスマンは与えられた仕事や受注したプロジェクトを、ただお客様の言う通りに淡々とこなしているだけ、ということが多いのです。

そこに、「用事を片付ける」という視点が加わることで、「何をどのように取り組むか」を自分で考えられるようになります。もちろんお客様から提示された順序や内容をきちんと理解して取り組むことが大事なのですが、もっと良い方法や誰も気づかなかった視点に気づくことができるようになるでしょう。

用事は誰しも抱えているものです。あれをして欲しい、これを作って欲しい、ここに行かなければならない、などなど人や会社によっていろいろな用事(=問題)があるのです。それをいかにして片付けるか、解決するか、お客様の望む形にしてお渡しできるか、が大事です。

本書には、用事を片付ける例として、ドリンクを注文するお客様の例が掲載されています。その風景を本書では「お客がこの店に来てドリンクを『雇う』には、生活にどんな『用事』ができたためなのでしょうか」というように書かれているのです。ドリンクを雇う(=飲む)のは、何かを飲みたくなったからだ、ということはお分かりだと思います。

そこに、喉が渇いて何かを飲みたいのか、好きなドリンクがあって思わずそれを飲みたくなったからなのか、食事と一緒に飲みたいドリンクがあるからなのか、などなどを想像することで、誰が・いつ・なんのためにドリンクを買ってくれるのかが明らかになるのです。

たかがドリンクを売るだけなのにと思うかもしれませんが、ドリンク一つとってもここまで思考を張り巡らせるからこそ、大ヒット商品が生まれるしロングセラーの商品が存在しているのです。この「用事を片付ける」という視点は、とてもわかりやすくありがたい視点でした。

直接お客様と携わる職種の方におすすめです

特におススメなのは、モノを売っている方です。営業に携わっておられる方には特に読んで欲しい本です。とても相性が良いはずです。ご自身が売っている商品は、誰のどんな用事を片付けてくれるのか、面倒なことを引き受けてくれるのか、を考えることで、今よりももっともっと売れるようになっていくでしょう。そのための視点やヒント、クリステンセン教授の経験が本書でいかんなく紹介されています。

そして、読み進めていくとモノを売るだけにとどまらず、自己の価値を伝えたりアピールすることにも役立つことに気づくでしょう。転職する際には、「御社のこういう用事(問題・課題)を片付けることに役立てる」という視点が加わって、よりよい自己アピールへとつながっていくはずです。ご自身の人生・キャリアを評価する物差しを一つ持つことができます。それによって、ご自身の対価や市場価値をさらに上昇させていく良いきっかけとなっていきます。ご自身のビジネス人生に大きな貢献をしてくれるはずです。

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イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

イノベーション・オブ・ライフ ハーバード・ビジネススクールを巣立つ君たちへ

  • 作者: クレイトン・M・クリステンセン,ジェームズ・アルワース,カレン・ディロン,櫻井祐子
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2012/12/07
  • メディア: 単行本
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