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起業家の本質 ウィルソン・ハーレル

著者のウィルソン・ハーレル氏は、アメリカの起業家。アメリカのビジネス誌『Inc.』元発行人でCEOの全米組織「成長企業協議会」の創立者であり名誉会長です。

起業家の成功体験から、新たに起業する方へのメッセージとしています。

ハーレル氏の活躍はめざましく、全米で優秀な起業家に贈られる「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー」の生涯業績部門賞を1992年に受賞しました。
ヨーロッパで140ドルを元手に会社を設立し、拡張し、ナビスコ、グッドイヤーなどの販売代理業者となります。その手腕を買われ、IBMやAT&Tのコンサルタントとして企業のマーケティング戦略立案などを行っています。

総合的に起業家の本質と未来に必要な起業家について書かれています。

近年、この起業家層をターゲットにしたマーケットが登場しています。アメリカで最近4年間に新たに生み出された雇用の87%がたった5%の会社であることがわかりました。
その会社の3分の2が従業員20人以下の会社でした。

ハーレル氏が『Inc.』時代に急成長する会社の経営者の考え方は、規模にかかわらず似ているという結果でした。そしてここが新たなマーケットとなり、ハーレル氏の『Inc.』が唯一コンタクトできました。自身の経験も含め、起業家は、必ず、「恐怖」とつきあわなければならないことをまず共有します。

この恐怖は、会社設立へとかりたてたものと同じ、根源的なもの、この世界に自分の印を残したいといった欲求から来ているものかもしれません。自らが単なる大衆の一員となり、人々から忘れ去られてしまうことがあるかもしれません。

実際には、自分の会社の社運をかけた取引があり、勝利したことでこの恐怖を乗り越えました。起業家となることは、恐怖を操る能力、恐怖と生きる能力として、リーダーシップや、資金調達方法、危機管理方法、後継者の作り方などを説明します。

起業家とは未来を作っていく存在である

そもそもこの著作は原文では「起業家以外読むべからず」となっていました。
起業家は「生まれるか」のか、それとも「なる」のかという問いに、ADD(注意欠陥障害)を例に、起業家の性格を分析し、遺伝により継承されることや、向いている人と向いていない人がいるといわれます。すべての人が起業家になれる訳ではないという見解に、実のところ私はがっかりしました。

しかし、たとえ起業家に「生まれつきでない」としても望んで努力し「リーダーシップ」や「アイデア」、そしてハーレル氏が教えてくれる処世術を身につければ、挑戦することは可能だと感じました。

ハーレル氏が語る起業家の処世術とは資金調達、銀行との付き合い方、商品の販売についてはアメリカの法律や、人脈を駆使するので一人だけでは仕事ができないこと、さらに販売する目的であるから、販売できなかったことや経営の傾きも考慮し、起業家保険に入るといった危機管理について友人の例で教えてくれています。

一番参考になったのは、ハーレル氏が述べている「起業家の恐怖」です。
起業家の恐怖に常に打ち勝つためには、過去とまったく同じことをするのは無理ということです。過去と同じことでは、未来を創るということにならないこと、そして、一瞬の判断で決めなければならないときが来ることを考えます。

そして、その判断で実力がためされるけれどそれゆえに起業家は孤独であることがわかります。未来の経営ということでパートタイマーから経営者になったピザ屋さんのくだりでは、従業員が2名しかいないが、お客さんも含めて経営者を尊敬していて、またパートタイマーからフランチャイズのオーナーが誕生するシステムという魅力的で希望にみちた逸話が紹介されていて、ここでは、心底「今の判断が、先の可能性をつくる」、と前向きになり、元気がでます。 

起業したい人、既に起業している人は必読の書

これから起業したいと考えている人はもちろん、すでに起業に成功して会社を大きくしている過程の人にも迷ったときに読んでもらいたい。

「起業家および起業家志望者必携の一冊」とあります。起業をしなくても、起業するときに考えなければいけない意味を、この著作で理解できます。起業で考えた方がよいことが、まさしく、今企業に雇われている人にも関係してくるのが現代だと私は考えています。
今後、高齢化による社会状況で、終身雇用など企業に雇用されて年金をもらって十分生活できる人生ではありません。誰しも時期や規模は違いますが、起業家となる可能性が高いと感じています。

特に起業家の恐怖を読むと雇われ社員が、いかに楽かがわかります。しかし、楽で一生終われる訳がないので、この起業家の視点で考え、起業家となるように行動することが必須なのかと感じます。そのため老若男女問わず、仕事に迷ったときに異なる視点から考えることもできるため、すべての方に読んでいただければと考えます。

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起業家の本質

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