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ビジネス書籍紹介日記

ビジネス関連書籍の紹介日記です

改訂版障害年金をもらいながら働く方法を考えてみませんか? 松山純子

金融書籍

著者は社会保険労務士である松山純子さんです。この本は「障害年金」のこと、細かく言うと「障害のために日常生活に支障がある場合に、生活費の一部を国が保証してくれる制度」のことを解説した本です。
障害年金を専門に扱っている社会保険労務士が書いているので、他の類書に比べて視点が障害者側に近いので分かり易いです。

例えば「障害者手帳」と「障害年金」は全く別物であるなどという初歩的なところから教えてくれます。
第1章では「障害」と「働くこと」をテーマに書いてあります。障害の状態になった場合、仕事を辞めるべきなのか続けるべきなのかも本書を読めば分かるようになっています。

 この章の最後にはインタビューがあり、4つのケースを実感できます。やはり生の声は重みが違います。

第2章では実際に障害年金を請求する場合について書かれています。本書のメイン部分です。まずは仕組みと現状を学びます。実はちゃんと請求していないために障害年金を貰っていない人が大勢いることを著者は嘆いています。

年金とは違って、こちらから動かなければ貰えないのだということを知れただけでも大きかったです。

また障害年金を受給するためのポイントが3つあり、類書でもそうでしたが「初診日の確定」イコール「障害の原因となった傷病で初めて医師の診療を受けた日」というのがいかに大切かを説明しています。これによって障害年金の金額が変わってくることもあるからです。

もう一つ重要なことは「保険料納付要件」です。簡単に書けば、「保険料に未納があったかどうか」ということです。これは国民年金等を払っていなかったにも関わらず、障害になってから急に払い出すという行為を防ぐためだと理解出来ました。実際にこれで障害年金をあきらめざるを得ない人も多いと書いてあります。

実質的には、この第2章が山であり第3章はおまけ的な感じです。第3章には障害年金以外の制度・支援について書かれています。

障害年金のしくみや現状を学べる

私の長男がある障害を抱えているため、この手の本を何冊も読んだのですが、やはり現場を数多くこなしている社会保険労務士の方が書いているので、非常に分かり易いと同時に障害者側から考えて下さっているという感じがヒシヒシと伝わってきました。その点が読んでいて安心感を覚えたのかもしれません。

ほとんど何も知識がない状態で読み始めたので、第1章から非常に役に立ちました。「障害者手帳」をもらうことがイコール「障害年金」を貰えることだと考えていたからです。それが違うのだと知っただけでも進歩です。

また、障害年金が、実際の障害者にはある年齢になれば自動的に国から支払われるとも思っていました。これを読まなかったらと考えるとゾッとします。

実務的な部分は第2章を読んでかなり役に立ちました。「初診日の確定」もそうですし、主治医との関係性を日ごろから大切にしておくことも大事だと痛感しました。

障害年金は書類審査で行われるため、主治医の診断書によるウエートが非常に重いのだと知りました。これを正確に書いてもらわないと、望んでいた等級はもらえないのだそうです。ただ、もちろん不服であれば診断書を書き直してもらい、1からやり直すことも可能なのだと知り安心しました。

これを読むまでは「一人で役所相手にいろいろやり取りをしなければならないのだろうな」とかなりナーバスになっていましたが、世の中には障害年金を専門に扱っている社会保険労務士の方が、決して多くはないですが存在しているのだと知り安心しました。

全部を任せるわけではありませんし、自分で出来ることはやっていこうと思っていますが、やはり行き詰った時は社会保険労務士に相談しようと思っております。

やはり親が死んだあと、このままでは障害を抱えて生きる子供が苦労するのは目に見えています。そうならないためにも、こういう制度があるのだということを世間に知らしめて欲しいです。この本が貢献していると思います。

 事故や病気で障害を抱えてしまった方やその家族におすすめ

何かの病気、または事故で障害を抱えてしまった方、もしくはそういう方の御家族の方に是非お読みいただきたいです。

1人で悩んでいてもなかなか前には進みません。世の中には大変だし、大してお金にもならないのでやりたがらない「障害年金専門の社会保険労務士」という奇特な方がいらっしゃいます。本当にありがたい存在です。

障害の重い方は当然ですが、「私なんか軽いし、貰えるわけがない」と思い込んでいる軽度の障害の方、一度本書をお読みになってみるのはいかがでしょうか。

この本にも書いてありますが「月に3万5千円から始めよう」というフレーズがあります。働いて1万円欲しいけど、それは心や体がキツくて大変だという場合の方、もし障害年金で「6万5千円」月々貰えたのなら、残りは3万5千円です。これならば労働時間を減らすなどで仕事を続けられる可能性も出てきます。

そういう風に思いつめていた方の視点を変えてくれる力を、本書は持っています。

togetter.com

改訂版 障害年金をもらいながら働く方法を考えてみませんか?

改訂版 障害年金をもらいながら働く方法を考えてみませんか?