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ビジネス書籍紹介日記

ビジネス関連書籍の紹介日記です

「あれこれ考えて動けない」をやめる9つの習慣 和田秀樹

ビジネス書籍

「あれこれ考えて動けない」をやめる9つの習慣は、精神科医として様々なジャンルの本を出している和田秀樹さんの著書です。ビジネス書はもちろん、「富裕層が日本をダメにした!『金持ちの嘘』」などの時流をテーマにした社会派なもの、「『勉強が大好きな子』に育てる本」という教育をテーマにしたものなど、実に様々です。さらに、映画監督としても才能も発揮し、初監督作品の「受験のシンデレラ」では、モナコ国際映画祭で最優秀作品賞を受賞されています。

こうしたすさまじい行動力、実行力を持つ著者の経歴からもお分かりかと思いますが、本書は、「動けない」ことを改善するための方法論が書かれています。そのためには、9つの習慣が必要と書かれています。

【①とにかく動く、②できることだけやる、③他人に頼る、④計画しない、⑤休む、⑥失敗してみる、⑦感情に従う、⑧マネする、⑨法則を見つける】
の9つです。

「ん?」と疑問に思った人はいるでしょうか?後半の習慣はともかく、②~⑦の習慣は、行動力や実行力とは相反するようなものばかりです。一見、怠け者の特徴にも思えるこれらの習慣が、なぜ「動けない」から脱出する答えなのか?私自身も、目次の時点で、これらのテーマに強く惹かれたことを覚えています。

内容を一部紹介します。

まず、②の「できることだけやる」とは一体どういうことなのか。これは、簡単に言うと、得意なことや好きなことから積極的にやっていく、という考え方が大切だということです。その方が、物事はスムーズに、苦労なく進むと言います、また、「ラクはすばらしい」とも言っており、“人間が何かをやるときは、楽しくノッているほうが前頭前野の血流が増える”と、医師ならではの説得力のある解説もされています。

さらに④の、「計画しない」。最近は、サラリーマンには日々のスケジュール管理や仕事の計画性の重要性が問われている中で、なぜ「計画しない」なのか?これは、言い方を変えると、「計画に縛られない」ということです。計画すること自体は問題ないが、真面目すぎる人ほどそれに縛られて、結果的に自縄自縛、身動きが取れなくなり、次の行動に移すことができないという意味です。自分で決めた仕事の段取りだけでなく、たとえば、あらかじめ用意されている会社のマニュアルなどの計画も、それに縛られることなく、「改善しながら」進めていくことが大切だと書かれています。

悩んでいた物事が紐解かれた

私個人の意見としては、お世辞を抜きで、すべてのテーマが身になり血になったと感じました。仕事で悩んでいた時期ということもありますが、これまで悩んでいた物事が本書によって、和田氏によって、スルッと紐解かれたような気持がしました。

中でも、③の「他人に頼る」では、これまで自分一人の力で仕事の困難を解決しようとしてきた自分を発見することができ、まさに目から鱗でした。しかも、「他人に頼ってもいい」ということを、論理的に、根拠をもって解説されているので、感情だけでなく理論として吸収することができました。たとえば…

・一人でやろうとすると逆に周りに迷惑が掛かることもある

・他人の視点が活用できることもある
・他人に話すことで自分の考えが整理される
などです。

本書に倣って、実際、仕事で行き詰った時や、アイデアがまったくないときに、他人に頼る(相談する)と、すぐに解決することができました。「今まで一人で悩んでいた時間は何だったのだろう…」と後悔するとともに、その重要性が身に染みて理解できた経験です。

また、⑦の「感情に従う」では、日本的道徳観を捨てることの必要性が説かれています。「やりたくない仕事を引き受けてこそ優秀なビジネスパーソンだ」といういかにも古臭い考え方を否定し、「好きな仕事をえり好みしてもいい」ことを述べているのです。

私は、この点にも共感したのですが、それに続く内容、「そのためには自分の力を磨く必要がある」という点に強く衝撃を受けました。力を磨き、必死で動くことでしか、夢や目標は叶えられない。これは根性論ではなく、著者が持つ、1つの真理めいたものなのだと思います。

“いざ動いて見ると、意外な発見も多い。人間の感情は、常に変化していく。だから自分を縛らず、柔軟に生きていけばいい。その都度ごとに、自分でいいと思った道を選び、動けばいいのだ。

私は数百冊のビジネス書・啓発書を読んできましたが、「移り変わりやすい人間の感情を認めた上で、進んでいけばいい」ということを、これだけシンプルに表現した文章はみたことがありませんでした。スッと胸の中に入り込み、肩の力が抜けたような気がしました。

背中を押してくれる本

「あれこれ考えて動けない」をやめる9つの習慣は、こんな人にお勧めします。

・やりたいことがたくさんあるけど動けない人
・「動けない」理由(原因)が知りたい人
・“失敗”の必要性がわからない人
・つい何でも真面目に考えがちな人
・参考になる人物の意見が聞きたい人


実際にこの著者のように、やりたいことがたくさんあるが、仕事や家庭を理由に実行に移していない人は多くいると思います。しかし、ここには、自分の日常の負担をラクにして時間をつくるためのヒントがたくさん書かれています。また、本書には“一勝九敗でいい”と書かれている通り、失敗をすることの必要性や成功するための道しるべ、についても茶者の経験や成功者(ファーストリテイリング代表取締役兼社長、柳井正氏)を例に出して、述べられています。

自分の人生を充実させたい、色んなことに挑戦したい、と悩んで思いとどまっている人たちの背中を押してくれる本です。

読み終わった後は、「どれだけ無駄の多い時間を過ごしてきたんだ…」という思いと共に、「自分の力はまだまだこんなもんじゃない!」という勇気も自然と湧いてきました。ここでの紹介に共感した方は、是非読まれてみてください。

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「あれこれ考えて動けない」をやめる9つの習慣 (だいわ文庫)

「あれこれ考えて動けない」をやめる9つの習慣 (だいわ文庫)